怪文書 No.2
ここは友達に不定期に送りつけているBL妄言(個人的に怪文書と呼んでいる)を書きためておくところです。
R18かもしれんから、未成年は自己責任で見ろよ!
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前回の続き。
べろり、と人外が体を舐め回す。
唾液がついたところから、体が熱くなっていく。
おそらく、それはこの獣にとっての「前戯」なのだろう。
じんじんと火照るからだに風が吹きつけるたび、頭の中で何かが渦を巻いて弾けるのがわかる。
しかし、その甘い快感も、先ほどの弾けるような絶頂には程遠かった。
受けはこの疼きを、乾きにも、痒みにもよく似たその感覚を、早く上書きしたがった。
「はっ゛、は、はやっ、ぐ、ぅ゛.......♡♡
もう、っ♡まて、なあ゛っ♡♡」
先ほど、なににも勝る絶頂を経験した後だと言うのに、受けは恋人に甘えるように、そうねだる。
すると、人外がゆっくり、そのペニスを、受けの菊門に近づけた。
ぐちゅり、ぐちゅ、と、淫猥な音を立てて、そのあからさまに人への使用など想定されていない逸物が、受けの体内へと収まっていく。
「う゛っ!?、はあ゛♡♡やぁ゛、やっ、ばぁ♡
ふぅ゛っっ♡♡ひ、いい゛っっ♡」
ゆっくり、ゆっくりと、その歪なモノが、受けのアナルを蹂躙していく。
十数秒かけてそれは、受けによって全て咥え込まれた。
それだけだが、それだけで受けの理性を壊すには、十分すぎるくらいだった。
「う、ぅ゛お゛♡、ぅ゛ーーっ♡」
先ほどまで喉の奥に収まっていたものが、たかが喉の奥だけで強烈な快楽を覚えたものが、今は性器にも等しくなった受けの腸内に収まっている。
ただ、ゆっくりと挿入しただけ。ただ、体内にあるだけ。なに一つ動いておらず、刺激もしていない。
しかし、人外のペニス表面に付着している媚薬のような体液が、前立腺に、腸内に、自分の一番気持ちいいところに浸透していく。
それだけで受けは、すでに数回の絶頂を迎えていた。
息をすることさえ快楽につながり、その度に心地の良い苦しみを味わう。絶頂のたびに尻が締め付けを増し、より強烈な快楽が生まれる。
人外が、受けに顔を近づけ、
がばりと、その大口を開けた。
そして、受けの首元に、噛みついた。
いや、甘噛み、と言う方が正しい。牙を立てない、愛撫のような噛みつき。
そして、受けの方を上目遣いで、そっと覗き込んみ、喉を鳴らした。まるで、動いてもいい?と問うように。
それは、受けにも伝わった。
「いいよ......♡」優しく話しかけると、やおら人外は腰を動かし始めた。
優しく、優しく腰が前後する。
受けが身悶えしながら、情景とはちぐはぐなほど激しく喘ぐ。
すると、受けを抱きしめるように、人外の長い上肢が、受けを包み込んだ。
受けは驚いたけれど、なぜかそれが心地よかった。
思えば自分がこんな森に来たのも、社会から必要とされずに、居場所もなく、死場所を求めてのことだった。
それが今では、どうだろう。
どういうわけか、こんな獣と相対し、襲われ、しかし今はこうして、お互いに愛し合っている。
一つ、溢れた涙が、セックスの快楽のせいか、それとも獣が自分を愛してくれるからか、わからない。
いつのまにか行為は最早、動物どうしの交尾だとさえ言えるほど激しくなっていた。
お互いがお互いを貪り合い、愛し合い、子をなそうとしている。
人外の怒張したペニスが、より一層の膨張を始めた。
「う゛お゛♡、ひ、で、でぅ゛、?♡♡♡
だし、て、ぇ゛っっ♡♡♡なかにっ゛っっ♡な ♡♡♡おねがぁ゛っっっ♡♡♡♡」
人外が、遠吠えのような鳴き声を上げる。
瞬間、人外の男性器から、先ほどとは比べ物にならないほど濃い精液が、迸った。
「ぅ゛あ゛ーーーーーーーーっっっっ゛!?!?♡♡♡♡っが、ぁあ゛う゛♡♡ゔぅぉ゛♡♡♡♡」
凄まじい快楽が、全身を灼く。身動ぎもできないほどに体が重くなり、意識が朦朧とするほどの強烈な快感に、抵抗もできずいたずらに曝される。
「っ゛ひ、ゅぅ゛ーーっ........♡♡♡っ、っ♡♡♡」
あまりの激しさに、声すら出なくなった。
次第に、意識が遠のく。
快楽の海に溺れたまま、受けは意識を手放した。
...
……
………
次に目を覚ました時、受けは見知らぬ民家にいた。
あれ、こんなところ、知らないぞ……
まだ夢でも見てるのか?
そう思ったが、やけに重い足音がするのを聞いて、そうではないとすぐに悟った。
ひょこりと顔を出したのは、人外だった。
「あ......ここ、お前の家……なのか?」
人外は否定も肯定もせず、ただ安心したようにそばにいるだった。
あたりを見回すと、民家に人の気配はない。……いや、人がいた気配はある。しかしどれも古い血痕ばかりで、家具もろくになければ、壁や天井にも穴が空いている。
ここを住処にしてたんだな。ずっと……一人で。
受けは人外を見つめる。そっか、お前も一人だったんだな。
そうおもうと、自然に言葉が出てきた。
「これからよろしくね。」
これからは、二人で生きていくんだ、ずっと。
受けはしかし、もしかしたら、と思いながら、人外の精子を受け止めた胎を撫でた。
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終わり。続きの予定はないです。
オメガバースにしようかと思ったけどやめた。